

自立への取り組み
メソッドの目標
-
他者を理解する力を育てる
-
他者の感情、状況、意図を理解するスキル。
-
視覚的・言語的なサポートを活用し、他者の立場を想像する力を養う。
-
-
適切な行動を選択する力を育てる
-
他者の状況に合わせた柔軟な言動を取る能力。
-
問題解決スキルや自己制御力を高める。
-
-
ステップアップの道を示す
-
獲得したスキルを職場や社会生活に活用する方法を理解させる。
-
自信を持って次のステップに進むための自己肯定感を養う。
-
段階的なカリキュラム
ステージ1: 基本的な他者認識を育む
-
目標: 他者が自分とは違う感情や意見を持つことを理解する。
-
アプローチ:
-
表情カードを使ったトレーニング
-
笑顔、怒り、悲しみなどの基本的な表情を認識し、その感情を言葉で表現する。
-
「この顔はどういう気持ち?」と質問し、状況を付加して感情を推測させる。
-
-
感情の絵本や動画を活用
-
簡単な物語を読み聞かせ、登場人物の感情や行動を説明する。
-
「このキャラクターはなぜこうしたの?」と質問し、背景を考えさせる。
-
-
ステージ2: 他者の視点を想像する練習
-
目標: 他者の立場や状況を想像するスキルを向上させる。
-
アプローチ:
-
ロールプレイ
-
日常的な場面(買い物、通院など)を設定し、それぞれの役割を演じさせる。
-
「店員さんは何を考えていると思う?」と問いかける。
-
-
視点切り替えゲーム
-
イラストや写真を見せ、「この状況で隣の人はどう感じていると思う?」と質問する。
-
-
ステージ3: 他者に合わせた行動の練習
-
目標: 他者の状況や感情に合わせた適切な行動を選べるようにする。
-
アプローチ:
-
もしもクイズ
-
「もしも友達が悲しそうな顔をしていたら、何をしてあげる?」と質問し、選択肢を与える。
-
選んだ行動が適切かどうか、グループで話し合う。
-
-
褒める練習
-
他者の良いところを探し、それを具体的に言葉で伝える練習。
-
-
ステージ4: 応用編(職場や社会生活のシミュレーション)
-
目標: 社会的な場面で柔軟に他者と関わるスキルを身につける。
-
アプローチ:
-
職場のミニゲーム
-
A型事業所や就労移行支援を想定した作業場面を再現し、指示を受ける・与える練習を行う。
-
-
自己主張と協調のバランス練習
-
自分の意見を伝える練習をしながら、他者の意見も尊重するディスカッションゲーム。
-
-
スキルを習得するためのドリル
-
感情ラベル付けドリル
-
日常生活のシーンを描いたイラストを見せて、登場人物の感情にラベルを付けさせる。
-
-
立場チェンジカードゲーム
-
カードを引いて、自分と異なる立場の人の視点で考える問題に答える。
-
-
「ありがとう」トレーニング
-
何かをしてもらった時に感謝を伝える練習を行い、それをお互いに評価する。
-
期待される成果
-
他者の感情や立場を理解する力が向上する。
-
適切な行動を選べる柔軟性が身につく。
-
職場や社会生活で必要なスキルを実践的に学べる。

ステップ1
1. 効果の見える化
-
支援者や親御さんが、子どもの成長や改善を明確に把握できる。
-
具体的な数値やチャートで可視化することで、支援方法を調整しやすくなる。
2. 支援の方向性が明確に
-
個別の子どもの状況に応じて、どのスキルに重点を置くべきかがわかる。
-
例えば、「他者の感情を理解する力」や「職場でのコミュニケーション力」にフォーカスして支援を進められる。
3. 継続的な改善のための基盤
-
レベルチャートを継続的に記録することで、長期的な成長を追跡できる。
-
適切なフィードバックを提供することで、子どものやる気を引き出せる。
4. 支援の説得力が向上
-
保護者や関係者に対し、支援の成果を具体的に示すことで、信頼感を得やすくなる。
-
数値やチャートを用いた説明は、感覚的な主張よりも説得力がある。
次のステップ
頂いたメソッドを基に、レベルチャートを組み込んだ教材やツールを以下の手順で構築することを提案します。
ステップ1: スキル評価項目の設定
以下のようなスキルを分解し、具体的な評価項目を設定します。
-
他者の感情理解
-
「表情カード」を使用し、正しく感情を認識できるか。
-
ロールプレイで相手の感情に応じた行動を選べるか。
-
-
行動選択力
-
「もしもクイズ」で適切な選択を行えるか。
-
実際の場面で適切な行動を取る頻度。
-
-
社会的スキル
-
挨拶や感謝の言葉を適切に使えるか。
-
グループ活動で他者と協力できるか。
-
ステップ2: レベル設定
-
5段階(初級~上級)のスキルレベルを設定し、具体的な基準を設けます。
例:-
レベル1: 他者の感情を半分以上認識できる。
-
レベル3: 感情認識と行動選択がスムーズに行える。
-
レベル5: 職場や社会生活で自立的に行動できる。
-
ステップ3: ツール作成
-
観察用チェックリスト
-
支援者が日常的に観察し、スキルの向上を記録できる。
-
-
トレーニング用教材
-
「表情カード」「もしもクイズ」「ロールプレイ用シナリオ」など。
-
-
レベルチャートツール
-
ウェブアプリやスプレッドシートを用い、スキル進捗を簡単に管理できる。
-
ステップ4: 効果測定とフィードバック
-
各スキルごとに評価を行い、成果を可視化。
-
子ども本人にもフィードバックを行い、達成感を提供。
ステップ2
1. 自分の性格を理解する
方法:
-
自己診断ツールの活用: MBTIやエニアグラムなどのツールで、自分の性格タイプを把握する。
-
日記をつける: 日々の感情や行動を記録し、自分がどのような場面でどのように反応するかを振り返る。
-
フィードバックをもらう: 家族や友人から自分についての印象を聞き、自分が気づいていない一面を把握する。
目的:
-
自分の特性や行動パターンを客観的に理解することで、他者との違いを明確に認識する。
2. 他者の性格を観察する
方法:
-
行動パターンを観察する:
-
どのような場面で喜ぶか、不安になるかを注意深く観察。
-
言葉遣いや表情、体の動きなど、ノンバーバルな部分も確認。
-
-
質問を通じて深堀りする:
-
「どんなことが好き?」「どうしてそう思ったの?」といった質問で相手の価値観を理解する。
-
-
過去の行動と結果を振り返る:
-
相手が以前どのような行動を取ったかを知り、それがどのような結果を生んだかを分析。
-
目的:
-
他者の性格特性を理解し、相手の行動や反応を予測する基盤を築く。
3. 行動予測スキルの訓練
方法:
-
ケーススタディ:
-
過去のトラブルや成功例を取り上げ、「このとき相手はどう考えていたのか」を想像する。
-
-
ロールプレイ:
-
実際の会話をシミュレーションし、相手の立場に立って発言を考える。
-
-
シナリオ分析:
-
「もし相手がAを選んだらどうなるか、Bを選んだらどうなるか」をシナリオ形式で考える。
-
目的:
-
状況に応じた相手の反応を予測し、それに合わせて適切に対応できる力を養う。
4. 相手の行動に合わせた適切な対応
方法:
-
フレキシブルな対応:
-
相手の性格や状況に応じて、自分の言動を柔軟に変える練習をする。
-
-
ポジティブなリアクションを心がける:
-
相手が安心感を持つような態度を取る。
-
-
共感力を養う:
-
「相手が今感じていること」を想像し、その感情を受け入れる。
-
目的:
-
他者との円滑なコミュニケーションを図る。
教材やツールの提案
1. 自己理解を深めるツール
-
性格診断シート(MBTIやビッグファイブに基づく簡易テスト)
-
感情日記(1日の感情を記録し、振り返るフォーマット)
2. 他者観察のトレーニング
-
ビデオ観察ツール:映画やドラマのキャラクターの行動を観察して性格を分析。
-
「もしもカード」:さまざまな場面を想定したシナリオカードを使って相手の行動を予測。
3. 行動予測と対応の練習
-
ロールプレイシナリオ集:異なる性格の人物を想定した会話練習用のシナリオ。
-
シナリオ選択ゲーム:相手の性格を基に最適な対応を選ぶ形式のクイズ。
まとめ
このスキルは、コミュニケーション能力の向上に直結し、社会での自立や他者との良好な関係構築に欠かせません。特に発達障害を抱える人にとって、このようなカリキュラムは、スモールステップで実現可能な目標を設定することで、自信を持って取り組める内容にすることが大切です。