はじめに

あるひ、たいようがにこにこしているあたたかいきょうしつで、たろうくんたちは「じぶんをチェックする」れんしゅうをしていました。たろうくんは、とてもあたまがよくて、すぐに「YES」「NO」をわけられると思っていました。でも、このれんしゅうにはちょっとむずかしいところがありました。

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たろうくんのがまんレッスン

せんせいが、「じぶんチェックのれんしゅうをしましょう！」と、ボードに「YES」「NO」のひょうじゅんをかきました。そして、たろうくんにたずねました。

「たろうくん、もしあそびたくてたまらないけど、しゅくだいがあるばあい、どうする？」

たろうくんはしばらくかんがえて、ゆっくりこたえました。

「もちろんあそびたいけど… しゅくだいをしないといけないから、NO、あそばない。」

たろうくんは、きもちのなかで「がまん」をすることができました。そして、せんせいは、「とてもじょうずにできたね！これは『がまんする』っていうことなんだよ」とやさしくおしえてくれました。

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じゅんばんをまもること

つぎに、せんせいはつぎのもんだいをだしました。

「たろうくん、もしおともだちがあそびたいおもちゃをもっているとき、たろうくんもそれであそびたくなったら、どうする？」

たろうくんはまたかんがえました。

「ぼくもあそびたいけど…おともだちがつかっているから、まつ！ NO、すぐにはあそばない。」

せんせいはにっこりして、「そう！ じぶんのばんがくるまでまつことも『がまん』なんだよ。みんなでたのしくあそぶために、まつことはとてもたいせつなんだ」とせつめいしました。

YES と NO のむずかしさ

たろうくんは、「YES」と「NO」をきめるのがむずかしいときがあることにきづきました。ときどき、ほんとうにしたいことを「がまん」しないといけないこともあるんだ、とわかりました。

たろうくんはせんせいにききました。

「せんせい、がまんするのはなんでたいせつなの？」

せんせいはおだやかにこたえました。

「がまんすることで、みんながしあわせになれるんだよ。じぶんがやりたいことをあとにまわすと、あとでおともだちともなかよくできるし、もっとたのしいじかんをすごせるの。それに、『がまん』するのはじぶんをつよくすることにもつながるんだ。」

たろうくんは、「そっか、みんながたのしくなるために、じぶんががまんすることもたいせつなんだね」と、かんがえこみました。

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さいごに

たろうくんは、「じぶんをチェックする」ということが、ただ「YES」と「NO」をわけるだけじゃないことにきづきました。おもちゃをすぐにつかいたい、あそびたい、でも「がまん」することで、もっとおおきなよろこびやみんなのしあわせをつくりだせるということ。

たろうくんは、これからも「がまん」をれんしゅうして、じぶんをもっとつよくすることをこころにちかったのでした。